九州病院循環器科・伊藤浩司先生に聞く！味噌汁の摂取と心拍数の関係

循環器の専門医・九州病院の伊藤浩司先生は、健康診断受診者1521人を対象に、味噌汁の摂取と血圧と心拍数の関係について調査を実施。
味噌汁は塩分が高いから飲んではいけないと思っている方に朗報！
　調査結果から見えてきた、味噌汁の秘めたる力について教えていただきました。

「味噌汁を飲んでも血圧が上がらない」というのは、過去の研究データからも予測がついたものの、他にも驚くべき結果が出てきたそうです。
それは、味噌汁を飲む回数と血圧に関係は見られないだけでなく、味噌汁を摂取する頻度が高い人ほど心拍数が低く、特に心疾患による死亡者が増加する寒冷期の心拍数を抑える傾向があったとのこと。

「『味噌汁を飲むと、高血圧になる…』と敬遠される方が多いのですが、味噌には高血圧の薬と同じ働きをする成分（血圧を上昇させる生理活性物質の働きを阻害）が含まれていることが、最近はさまざまな研究で実証されています。
塩分摂取量に留意する必要はありますが、塩分自体は必要不可欠なものです。
一日一杯の味噌汁を習慣にすることが、健やかな生活を送る第一歩になるでしょう。味噌汁は、人々の健康を支えるものだと、大いに期待していますので、今後は、味噌汁を限定的に摂取した場合など、もう少し踏み込んだ調査を実施したいと思います」と伊藤先生。