味噌入りけんちん汁・豚汁で食物繊維を摂ろう!

  • 食欲の秋。
    秋野菜はもちろんのこと、芋や豆の収穫時期にあたるので、香り高く瑞々しい美味しさが味わえる季節です。
    皆さまはどんな食べ物がお好きでしょうか?
    ちなみに、私は食物繊維がたっぷりのけんちん汁・豚汁が好きです。

    我が日本では戦後、1950年頃までは食物繊維を1日1人約20~25g摂っていました。
    ところが徐々に減少していき、1970年頃から現在まで、15g前後に減りました。
    1日の取るべき摂取量は、1人約20gだと言われておりますので、あと5gは取りたいところです。

    食物繊維には2種類あり、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。
    水に溶ける「水溶性食物繊維」は胃腸内で水分を含み、内容量を大きくして満腹感を与えます。
    また、食べ物をドロドロの粘りのある状態にして、ゆっくりと腸内を進むことで糖質の吸収を穏やかにし、食後の血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。
    また、有害物質や余分なコレステロールなどを吸着して体の外へ出してくれる働きもあります。主な食べ物は果物・海藻類・大豆や麦などの穀類です。

    一方、水に溶けない「不溶性食物繊維」は、腸のぜんどう運動を盛んにして消化管内をスムーズに通過します。
    また、不溶性食物繊維が含まれる食べ物は、よく噛む食材が多く、噛むことを増やすと体内消化のスイッチが入り、各消化液の分泌がよくなります。
    このことは幼児期から大切なことで、あごの発達・食事の消化吸収の良い体質となります。
    主な食材はごぼう・こんにゃく・穀類・野菜類・くり・おからなどです。

    さらに食物繊維が多いと腸内でビフィズス菌などの善玉菌のエサとなって増え、整腸効果があるのです。

    けんちん汁や豚汁では食物繊維量が1食分で約3~4gとれます。
    さらに繊維を増やしたい時は、すりごまを小さじ1杯プラスしましょう。
    ごまの不飽和脂肪酸であるリノール酸が便の滑りをよりよくするでしょう。
    さらに味噌には乳酸菌が含まれている発酵食品で、旨味があり香りがあります。
    主材料の大豆は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」をバランスよく含んだスーパーフードですので、味噌入りけんちん汁・豚汁を食べて、日々の健康にお役立て下さい。