味噌のメラノイジンで若さをキープ
「味噌の三礎」という言葉をご存じでしょうか。味噌には、「味の素、命の素、美の素」が含まれているという意味で、おいしくて体によい食品ということを、端的にわかりやすく表現しています。「いつまでも美しく健やかでいたい、充実した人生をおくりたい」これは、すべての女性に共通する願いで、永遠のテーマ。今回は、味噌のアンチエイジング効果についてのお話です。
もともと大豆には良質な植物性たんぱく質、コレステロールを下げる働きを持つリノール酸、女性ホルモンと似た働きを持つとされるイソフラボンなどが含まれ、女性にうれしい成分が豊富に含まれます。
さらに、味噌になる過程で、麹の酵素作用によって原料中の成分が分解され、消化吸収されやすくなる上、大豆にはない、または少量しかないアミノ酸やビタミン類が多量に生成されます。
老化の大きな原因は、細胞脂質が酸化して過酸化脂質が発生すること。老化を遅らせるためには、この過酸化脂質の発生を抑える、抗酸化作用のある食品を摂ることが大切とされています。
味噌は、大豆と麹、塩を加えて発酵させてつくられますが、発酵・熟成の過程でだんだんと色が濃くなり、赤褐色に変化していきます。これは、主にアミノ酸と糖が反応することで起こる「メイラード反応」というもので、「メラノイジン」という褐色の物質ができます。この「メラノイジン」は、強力な抗酸化作用があると、にわかに注目を浴びている成分。他にも、糖尿病予防や発がん物質の生成抑制などの効果が期待されています。また、大豆そのものにも抗酸化作用がありますが、味噌は大豆に比べ、はるかに高い抗酸化力があることが発表されています。
ちなみに、具材がたっぷり食べられる味噌汁でおすすめなのが、沖縄のソウルフード「味噌汁(みそじる)定食」です。沖縄の食堂には、ビッグサイズの味噌汁が堂々メインディッシュとして登場します。野菜や豚肉、島豆腐、かまぼこ、たまごなどたくさんの具が入っていて、これ一杯で大満足の一品。冷蔵庫にある食材をなんでも入れて、味噌をたっぷりいただきましょう。
味噌の力で老化を防ぎ、いつまでも若々しさをキープ!
【参考資料】
『みそを知る』(みそ健康づくり委員会)
『みそサイエンス最前線』(みそ健康づくり委員会)