味噌汁をよく飲む人は「乳がん」になりにくい!?

2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなる時代。特に近年、30歳から64歳の女性の死亡原因のトップとなっている「乳がん」を心配している方も多いのでは。

「がん情報サービス」(国立がん研究センターがん対策情報センターHP)によると、日本では乳がんが増加していて、2016年には9万人の日本人女性が乳がんにかかると予測。
乳がんは30代から増加しはじめ、40歳代後半から50歳代前半にピークを迎えるとのこと。
中には、20代で患う人もいて、生涯に乳がんを患う日本人女性は、現在、11人に1人といわれています。

乳がんに関する、興味深いデータがあります。
国立がん研究センターによる多目的コホート研究(2003年)では、岩手、秋田、長野、沖縄の4県14市町村に居住する40~59歳の女性21‚852人を対象に味噌汁や豆腐、納豆などの大豆製品の摂取量、そこから計算されるイソフラボンの摂取量と乳がんの罹患率の関係を10年間にわたって追跡し、疫学的に調査を行いました。

その結果、「味噌汁1日1杯未満」の人の乳がん罹患率を1とすると、「1日2杯」の人の罹患率は0.74、「1日3杯以上」の人の乳がん罹患率は0.6の数値だったそうです。
つまり「味噌汁1日1杯未満」の人よりも、2杯の人は26%、3杯以上の人は40%も、乳がんの罹患が減少していることがわかりました。

乳がんの発生には女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっていて、妊娠や出産経験のある女性に比べて、ない女性は乳がんの発症リスクが高く、さらに初産年齢が遅いほどリスクが高いことがわかっています。
また、肥満や飲酒習慣、喫煙もリスク要因であることが知られています。

毎日の味噌汁は、免疫力を高め、病気に負けない体をつくってくれるだけでなく、肥満予防にも効果的。
乳がんは、早期に発見し適切な治療を行えば、良好な経過が期待できるがんの一つ。
日々の食事と定期的な検診で、乳がんを撃退しましょう。