大豆料理で健やかに
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柔らかな日差しに梅の爽やかな香りが漂う頃になりました。
2月といえば節分を思い浮かべる方が多いと思います。
本来節分とは、各季節(立春・立夏・立秋・立冬)の始まりの前日を指します。
特に立春は二十四節気(1年を24個に分けて季節名を付けたもの)の第一節気で旧暦では一年の始まりとされています。いわば二十四節気の元日にあたり、節分は大みそかにあたるので一年の厄払いと無病息災を願って豆まきをするのです。
豆まきといえば大豆ですが、昔から豆といえば大豆のことを指すくらい大豆は食生活の中心でした。大豆の栄養価値の高さや加工のバラエティの多さから年中行事に大豆料理が登場し、お正月の三が日の朝にかまどに火を起こすために大豆の茎が使われたり、門松の下に大豆の茎を添えたりもします。
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また2月初めの午の日を“初午”といい、各稲荷神社で初午祭りが行われます。
午の日は陽気が盛んになり、気力や活気が出始める時期で“事始め”ともいわれています。
この日に地域の伝統食として、“しもつかれ”を頂きます。しもつかれとは、野菜を鬼おろしという竹でできた目の粗いすりおろし器ですりおろし、鮭の頭や大豆を酒粕と味噌で煮た料理です。
先人の知恵で正月の残りの鮭などを無駄なく利用する料理は栄養価が高く、体を温めます。3大栄養素のうち、大豆に足りないのは炭水化物(デンプン)ですが、アジアの国々はお米を主食としているところがほとんどです。
お米には炭水化物が含まれていますから、大豆を組み合わせれば生きるために必要な栄養はほぼそろいます。
このようなお米と大豆の名コンビのように、我が日本は海に囲まれているため、もう一つのコンビが生まれました。
それが大豆と海藻の組み合わせです。
海藻に含まれるヨードという栄養成分は、体の中で甲状腺に取り込まれ、各種代謝に関わる等重要な働きをします。この成分は多すぎても少なすぎてもいけませんので、大豆のもつサポニン等の栄養素が、体内で過剰にヨードの取り込みをしないように働いてくれています。湯豆腐に昆布、煮豆など、昔の人は当時は知らなくても自然と組み合わせていたのでしょう。
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最後に私おすすめのお料理を紹介いたします。
のりの佃煮です。
のりは11月から2月が収穫時期にあたりまして、“新海苔”“初摘み海苔”として売られています。
香り、旨味があり黒くツヤがあるこの時期の海苔で、醤油、みりん、味噌で煮るのですが、白いご飯にとてもよく合います。
ぜひお試しください。