五感で春を感じる

  • 心浮き立つ季節になりましたが、同時に進学、入社、異動に引越しと生活の“変化”の多い季節でもあり心身のバランスが崩れやすい方も多くいらっしゃるかと思います。
    さらに長い冬を過ぎて暖かい春を迎える頃になりますと、寒さで弱った体の調子を整える栄養素を自然と体が求め始めます。
    自然界はよくできていて、海ではわかめやひじきが新芽を出し始め、貝寄せ風が吹くといって貝が美味しくなります。

  • 対して山では筍や山菜が芽吹き始めます。
    食べ物の旬を知るということは、一年の中でそれぞれが一番栄養豊かに含んでいる状態ですから、積極的に食卓に取り入れたいものです。

    気温が上昇すると体内の血流量が増え、交感神経が活発になるため活動量が増えます。
    春の食材は筋肉や血管を丈夫にするためのビタミンCやビタミン類、骨を丈夫にするカルシウムなどのミネラル、そして春は“苦味”を味わうため、消化液の分泌が盛んになるので体内のデトックス効果があるのです。

  • その代表的なものによもぎがあります。
    よもぎは日本の代表的な薬草で、古くから利用されてきました。
    よもぎ餅、草団子、よもぎ茶はもちろん、傷口や虫刺されによもぎの葉を揉んで汁をつけたり、お灸のもぐさとして温灸用は味噌・生姜・にんにくなどをおいてお灸をすえたりなど私たちの生活に役立っています。
    程よく気分転換するのもおすすめです。

  • 私は時間があると寺院に行き座禅を組んだり、甘いものを食べます。
    和菓子が好きで、特に春の桜餅や柏餅、ぜんざいが大好きです。
    年に数回しか行くことができませんが、ある都内の団子屋さんには三色団子があります、きびだんごに味噌あん、しろあんと小豆あんの中には求肥が入っており、渋い緑茶との相性は格別でほっと一息つく時間です。

    甘味は精神を穏やかにするだけでなく、ブドウ糖が脳の栄養源になるため疲労回復につながります。
    要は交感神経と副交感神経をバランスよく保つことが大切になりますので、個々に合ったリラックス法を見つけられるといいですね。

    ちなみに寺院つながりで4月8日はお釈迦様の誕生祝いである“花まつり”という行事があります。
    場所によりこの日に“甘茶”をいただけるところがあるのですが、黄金色の甘いお茶は抗酸化作用やリラックス効果がありますので、春の息吹を感じながら散策してみてはいかがでしょうか!