味噌で作るぬか漬け風のすゝめ

  • 夏の日盛りに木陰の恋しい季節となりました。
    年々日差しが強くなり、短時間でも日焼けによるシミ・そばかす・肌荒れを起こしやすくなっています。
    さらに夏場の食事は単調になりがちで、パンや麺、揚げ物ばかり摂ってはいませんか?
    炭水化物メインではエネルギー過多で栄養の偏りによる体内機能の調節がスムーズに働かないので、日頃からバランスの良い食事が欠かせません。
    炭水化物の分解には主にビタミンB1が活躍しますが、ご飯のわき役である「ぬか漬け」こそがビタミンB群の補給源です。
    ぬか漬けとは、お米を玄米から白米に精米するときに出る“米ぬか”に塩水や昆布、唐辛子などを混ぜたぬか床に、季節の野菜を漬けたものです。

  • 胡瓜を一日漬けただけで、乳酸菌や酵母などの微生物がたんぱく質や糖分を分解し、香りや旨味を作り出して野菜に浸透します。
    ぬか漬けにすると美味しくなるばかりでなく、栄養価(特にビタミンB1)が約10倍に増えるのです。

    現代に不足しているビタミン・ミネラル・食物繊維の補給源として玄米が注目されるようになりましたが、白米に比べて消化が悪いので胃腸機能が整っていない乳児や消化機能が低下している方は控えるとよいでしょう。
    白米はぬか部分がきれいに取り除かれているので、一番消化が良く、粘り・香りが良いのです。
    しかし、栄養価の高いぬかを先代の方々は無駄にせず、畑に撒いて肥料にしたり、ぬか漬けを自然と行ってきたのでしょう。

    我が家では大切にしているぬか床があります。
    毎年ぬかを継ぎ足していますので、もう何年経つのでしょうか。
    酸味の効いたぬか床ですが、私にとっては自慢のぬか床です。
    ぬか床に挑戦するにはちょっとハードルが高いという方には、まずヨーグルト味噌漬けはいかがでしょうか。
    プレーンヨーグルトにお好みの味噌を加えるだけでできる漬物です。
    風味がぬか漬けに似ていて、ヨーグルト味噌を洗い流さなくても美味しくいただけます。
    漬けるポイントはヨーグルトに水分が多く含まれているので、あらかじめヨーグルトをキッチンペーパーで包んで水気を切ってから使うと良いでしょう。
    味噌の植物性乳酸菌とヨーグルトの動物性乳酸菌が織りなす風味をお楽しみ下さい。
    味噌にもビタミンB1が豊富なため、ぬか漬けの代役といえるでしょう。
    味噌と乳製品は相性が良いので、新しい料理の世界が広がります。